HSP(過度に敏感な人)は、生きていく上で
多くの刺激にさらされ続けます。
私も強度のHSPで
『なぜ自分だけこんなに苦しい思いをしているんだろう』
と感じる事がこれまでに多々ありました。
そして、内面の悩みに向き合うべく
これまでにHSPについて学んできました。
この記事では、HSPの人の悩みを聞いているとよく出てくる
「人と打ち解けるのが苦手」というコミュニケーション問題
について書いていきたいと思います。
HSPはコミュニケーション能力が低いって本当?
HSPの当事者は、「コミュニケーションを取るのが苦手」という人が多いです。
例えば
雑談が苦手だったり、人の輪の中に入れなかったり。
1対1なら話せるのに、3人以上になると急に話せなくなったり。
ただ、人嫌いな訳じゃないので
深く付き合える友人や家族とは普通に喋れたりするんですよね…^^;
『人と話せない』と思っている人は、ほとんどの場合
特定の人とは話せるけれど、会社や学校、上司や教師など
『うまく話せない人もいる』と言い換えられる事が多いです。
つまり問題なのは『話せない』という能力的な事ではなくって
『話せない時がある』という事が問題なんです。
ちなみにHSPの人は物事を深く捉えている事が多いので
深く付き合えるようになった人とはめちゃくちゃ喋れたりしませんか?
そう考えると、HSPはコミュニケーション能力が無いと、単純にイコールで結びつける考え方は違うのではないかと思います。
自分の中には色んな人格がある
ではなぜ『話せない時がある』のでしょうか。
それは、人は1つの人格ではなく、色々な人格が合わさってできているからです。
例えば職場ではビシッとしているのに
家に帰れば子煩悩なパパモードになる人がいたり
先生の前では従順なのに、母親には横柄な態度をとったりする
子もいますよね(^^)
このように、1人の人間の中にある人格なのに
場所や環境、接する相手によって、自分の人格(=キャラクター)が
変わっていくんです。
全部違う人格だけど、全ての人格が貴方なんです。
レッテル貼りで悪循環に陥りやすい
では、なぜ沢山の人格(キャラクター)がいるのにも関わらず
『コミュニケーションが苦手』という1つの人格だけがクローズアップされてしまうのでしょうか。
人は悪い出来事は良い出来事より記憶に残りやすいと言われています。
HSPの方は本質的な事を捉えようとする性質上、表面的な会話が苦手です。
なので、関係の浅い人とうまく喋れなかったりすると
「自分はコミュニケーションが低いんだ…」
と自分自身にレッテルを貼ってしまいます。
(とくにHSPの方は感受性が高いので、より強いレッテル貼りになる傾向があります。)
そしてこのレッテル貼りってすごくやっかいで…
人は一度自分が「そういうものだ」と認識してしまうと
多少違う状況になっても、自分の認識に合わせようとします。
『自分はコミュニケーションが低いのだから、他人とうまく喋れるはずがない…』と、自分の認識と行動を一致させようとしてしまうんです。
こうして、どんどん負のスパイラルに陥ってしまう事が多いのです。
でも決して忘れないでいただきたいのが
話せる人格(キャラクター)の貴方もいるという事実です。
自分の力を活かせる環境にいこう
あなたが「コミュニケーションが苦手」というのは
言い換えると「浅く広くコミュニケーションをとる事が苦手」
という事かもしれません。
なので、「コミュニケーションが取れない…」と落ち込むのではなく
自分がコミュニケーションを取りやすい環境に持っていく努力をする事が
大切なんです。
HSPの方は真面目な方が多いので
自分の欠点を克服するため、涙ぐましい努力をする方もいます。
(私は人前でプレゼンするのが苦手だったのですが
それを克服するため、敢えて発表の場に何度も参加して
毎回滝のような汗をかいていた経験があります…。)
HSPは性格というより気質です。
治す、という事はできません。
(表面的に取り繕えるよう努力する事は可能ですが、心が疲弊します)
塩はしょっぱい、砂糖甘い。
塩がどれだけ甘くなろうとしても、側から見ると
「それよりも、自分を活かせる料理を見つける方が良いのに…」
って思いませんか?
HSPとは、環境感受性とも言われています。
良くも悪くも、周りの環境から多大の影響を受けるのです。
良い影響を受ける環境にいればHSPでない人よりも能力を発揮できますし
悪い影響を受ける環境にいれば人一倍ポンコツになります(言い方悪くてすみません^^;)
ですので、無理に自分の苦手を克服させる努力に力を注ぐのではなく
自分の長所を活かせる環境に身を置けるよう努力をすべきだと思います。
例えば、就職した会社になじめなかった時。
『私ってなんてダメな人間なんだ…』
と自分を責めたり、無理に明るく振る舞う必要はありません。
その環境にあった自分のキャラクターを探し、少しづつ育てていく方が重要です。
繰り返しますが
決して無理に明るい人格を作り出す必要はありません。
無理に作った人格は相手に伝わりますし、自分の心が疲弊します。
どちらにとってもデメリットになりますのでやめておきましょう。
どのキャラクターを演じれば皆んなから受け入れられるのか…と
考えても、正解は出てこないので無意味です。
貴方が明るいキャラクターを演じたところで、それが良いと判断されるかわかりませんし、暗い性格が「逆に面白い!」と受け入れられる事もあるでしょう。
だからこそ、貴方は自分の感情に素直になって
それに沿った人格を出していきましょう。
それが、双方にとっての幸せにつながると思います。
ぜひ自分の素直な感情を大切にしてくださいね。
貴方は貴方にしかなれないのですから(^ ^)
この記事が、少しでも貴方のお役に立てたなら幸いです。
最後までお読みいただいてありがとうございました!